内視鏡を導入した理由

当院は小さな個人の動物病院ですが開業1年目に内視鏡を導入しました。先輩の獣医さんにも「そんなんすぐ要らんやろ」と言われました。

個人の動物病院の場合、必要最小限の医療機器で開業することがほとんどだと思いますし当院もそうでしたが、あるワンちゃんがきっかけで導入することにしました。


そのワンちゃんはアイスの棒を飲み込んでしまい来院されたんですが、手術など痛い思いをさせずに治療できる方法があるのであれば獣医師としてその選択(治療方法)を飼い主さんに伝えなければいけないと考えているので、近くで内視鏡を持っている先生をさがしたんですが見つからず、持っておられると聞いていた先生の病院も休診日で、結局見つかったのでかなり遠い動物病院でした。

飼い主さんと相談した結果、遠い所までは連れて行けないということで当院で開腹手術で取り出すことになり無事手術も成功し元気になったんですが、僕としては「あー内視鏡があれば切らずに治してあげれたかもしれない・・・」と申し訳ない気持ちになりました。

開業前に勤務していた動物病院では当たり前のように内視鏡をやってたので、内視鏡で摘出できそうな物を手術で取り出すことに抵抗がありました。

いつかは内視鏡を買おうとは思ってはいましたが、このワンちゃんがきっかけとなり、またちょうど先輩の獣医さんが新しい内視鏡に買い換えるのでお古を譲ってもらえることになり導入することに決めました。